要注意!! 相続放棄の失敗事例
~相続放棄は、原則取り消すことができません~
《事例》
・A子さんB子さんの父親が亡くなりました。父親と母親は同居しており、A子さんとB子さんは、それぞれ結婚し、実家とは別のマンションに住んでいます。
・A子さんとB子さんは、一人暮らしになる母親のことを思い、父親の相続財産の全てを母親に相続してもらおうと考えました。
・A子さんとB子さんは、裁判所の手続きである相続放棄をすることで、母親を安心させたいと考え、相続放棄をしました。
しかし‥‥
数ヶ月後、母親の元に一通の書面が届きました。
送り主は亡くなった父親の兄弟で、遺産分割協議をしましょうといった内容です。
なぜでしょうか??
相続放棄をすると、次順位の相続人に相続権が移ります。
配偶者である母親と子供であるA子さんとB子さんが相続人の状態で、子供2人が相続放棄をすると、配偶者である母親1人が相続人になるのではなく、次順位の父親の両親がご存命であれば父親の両親、父親の両親が亡くなっていれば、父親の兄弟が相続人になります。
子供→親→兄弟の順ですね。
その結果‥‥
母親は父親の兄弟と遺産分割協議をすることになりました。父親の兄弟は7人おり、すでに亡くなっている兄弟には、子がそれぞれ2~3名ずつおり、母親以外の相続人が、計15名いることが分かりました。A子さんB子さんの思いとは裏腹に、その相続は労力も金額もかかり大変なものとなりました。
相続放棄で失敗しないためのポイント!
ズバリ!
・本当に相続放棄をした方がいいのかを検討すること
・自分が相続放棄をすることで、次の相続人が誰なのかを正確に把握すること
相続放棄は、裁判所の手続きの中でも、ハードルは低いものだと思います。
ただし、とても大きな効果が発生しますので、安易に行うのでなく、専門家のアドバイスのもと手続きを行うことをオススメします。
-今回の事例のような母親思いのA子さんB子さんの気持ちを、専門家は適切な方向にアドバイスすることが可能です-
~お気軽にご相談ください~